「病気を無くす」ホームページ 表題3

   

    

運動とエアコン停止が、かぜなどを無くす

表題3においては「かぜなど」は以下の病気を言います。

かぜを含む、インフルエンザ、花粉症、肺炎、COPD、喘息、麻疹等の呼吸器疾患、熱中症 及び、新型コロナウイルス 肺炎

なお、新型コロナウイルス肺炎については表題3-2を参照してください。

 

かぜなどは、「平熱のメカニズム」(第3-2章参照)の混乱で起こりますので、かぜなどの症状を無くすには、「運動により血流を促進する事、エアコンによる急な室温変化を避ける事、肉や魚貝類などを十分に食べる事」が重要です。かぜなどの重症化を防ぐには、血圧の薬を飲んでいる人はアンジオテンシン変換酵素阻害薬の変更など医師と相談をお勧めします。

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目次 (各行をクリックすれば、該当する本文に進んでいきます。)

第3-1章 かぜなどを無くす方法

第3-2章 平熱のメカニズム

3-2-1人体を車に例えれば、心臓はエンジン、肺はラジエター

3-2-2 アンジオテンシンⅡとブラジキニンはサーモスタット

3-2-3 平熱メカニズムを強化するフィンランド式サウナ

第3-3章 かぜなどの原因は 菌・ウイルス・花粉では無い

3-3-1 菌について考える

3-3-2 ウイルスについて考える

3-3-3 スギ花粉と花粉症

第3-4章 かぜなどの原因は運動不足と栄養不足とエアコンなど

3-4-1 運動不足

3-4-2 栄養不足

3-4-3 感染症は,運動と栄養の不足が重なって起きる

3-4-4 エアコンの普及

第3-5章 肺炎とCOPDの原因の考察

3-5-1 肺炎やCOPDの原因は、菌や喫煙や大気汚染ではない

3-5-2 肺炎とCOPDの原因は同じ

第3-6章 かぜなどのまとめ

第3-7章 熱中症と低体温症

3-7-1 熱中症の概要

3-7-2 エアコンによる低体温症

本文

第3-1章「かぜなど」を無くす方法

「かぜ」は、正式な病名ではなく、かぜ症候群と呼ばれることもある鼻やのどの炎症の事です。ここで説明するかぜなどとは肺も含めた呼吸器全体の炎症を指します。症状は発熱、咳、鼻汁、頭痛、喉の痛み、声枯、肺の炎症などです。

 気温や室温が急に変化した時に、かぜなどになりますが、下表の「かぜなどを無くす方法」を励行すれば症状は無くなります。

cold elimination

(1)運動

散歩については、表題2の「2-1散歩」を参考にして下さい。散歩以外にも、軽く息が弾む全身運動、例えばラジオ体操、ジョギングや水泳なども効果的です。明け方、咳き込むような症状がある人は、寝る前にラジオ体操をお勧めします。

熱があり、かぜなどの症状がひどい時は、暖かい布団で体を温めて、氷枕などで頭を冷やして下さい。軽い動作(足指手指を動かしたり、寝返りなど)でも血行が良くなりますので発熱で疲れた体を休めると同時に体温も下げられます。汗が出たらそのままにすると汗が発汗を妨げますので、汗を拭いて着替えて休んでください。体操が体温を下げる事は「表題3-2の項目32-3運動の効用」を見れば分かります。

(2)エアコン停止

エアコンは温度変化を複雑にして体温調節を混乱させると同時に、体温調節能力を削ぎ、かぜなどを起こし易くします。エアコンは使わないことが一番良いのですが、使う場合には、設定温度と外気との温度差をなるべく少なくする事が必要です。体を冷やすことは好ましくないので、寒い時は、重ね着するなど防寒対策をお勧めします。

(3)肉や魚貝類など栄養を摂る

体温調節に重要な働きをする酵素(下の注参照)に亜鉛が必要です。(細部「3-4-2栄養不足(3)亜鉛について」を参照)肉や魚貝類などは亜鉛を多く含むので、これらの食材をお勧めします。

注:酵素は、タンパク質でできていますが、中には鉄や亜鉛などの金属をタンパク質が包み込んだ構造の酵素もあります。人体は沢山の化学反応が積み重なって動いますが、酵素は体内に数千種類あり、化学反応を進めたり止めたりするために働いています。化学反応が進んでも止まっても酵素自体は変化しません。消化、吸収、呼吸、運動、けがを治す、細胞分裂、新陳代謝など、あらゆる場面でさまざま酵素が働いています。

(4)アンジオテンシン変換酵素阻害薬の停止又は変更

体内(特に肺)で分泌される平熱維持に重要な働きをする酵素の一つにアンジオテンシン変換酵素があります。(細部「3-2-2アンジオテンシンⅡとブラジキニンはサーモスタット」参照)アンジオテンシン変換酵素の働きを妨げる薬がアンジオテンシン変換酵素阻害薬です。アンジオテンシン変換酵素阻害薬は高血圧の薬としてよく使われていますが、かぜや肺炎が重症化する恐れがありますので、もし服用していれば、その停止や別の薬への変更について医師と相談してください。

 

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第3-2章 平熱メカニズム

3-2-1 人体を車に例えれば、心臓はエンジンで肺はラジエター

 人間の平熱は通常36℃前後で、体内の酵素が最も良く働く温度(至適温度)です。平熱を保つ事で酵素の機能が最高に発揮できるので、人体には平熱を保つための精巧なメカニズムがあります。

nomal temperature figure

normal temparature qa

平熱メカニズムは、車や単車などがエンジンの過熱を避けるため、水や空気で冷すしくみと同じで心臓はエンジン、肺はラジエターです。

人体と水冷エンジンの類似性を理解していただくために、下の図を作成しました。

human normal temperature mechanism

上の画像はネットの「4ミニ.net モンキー・エイプのカスタム応援サイト」からのコピーです。緑色の丸等は説明のため付け加えました。

 車などの水冷エンジンと人体のしくみの比較を、次表にまとめました。

    engineandbody       

人体の扁桃腺は、気温センサーとしてサーモスタット機能の一部を担っています。アンジオテンシンⅡとブラジキニンについては「次項3-2-2アンジオテンシンⅡとブラジキニンはサーモスタット」を参照して下さい。

 心臓(エンジン)は休みなく血液(熱媒体)を送り続けるため、熱が高く40℃前後になっています。肺(ラジエター)は呼吸によって冷たい空気を取り込み、血液を冷やして心臓に戻し全身に循環させる役割を担っています。この様に、人体は心臓と肺が一体となって血液循環をする事で、体温を36℃前後の平熱(至適温度)に保っています。体内で心臓は、肺に包まれて過熱を避ける構造になっています。

 肺は、体温調節をすると共に、酸素を血液に取り込み、血流に乗せ全身の細胞に渡す役割もあります。酸素(気体)は温度が低いほど血液にたくさん取り込まれる性質がありますので、肺は血液を吸気で冷やして酸素をたくさん含んだ血液を心臓に戻し全身に送る事ができます。極寒の地や熱帯地方に住んでいる人はそれ相応の外気温度に合わせた平熱のメカニズムがあります。全身に送られる血液は平熱(約36℃)で酸素を放出しやすくなっていますので、全身の細胞は容易に酸素を受け取る事ができます。

 風呂の湯船で体を40℃前後に温めると皮膚で覆われた身体の深部では少し温度が下がり平熱になり気持ち良く感じます。日本人は温泉が好きですが、特に雪の露天風呂では、雪景色でいやされ、冷たい風が肺の体温調節と酸素吸収能力を高め、風呂の暖かさが体内の酸素を増やし酵素も活発に働き、体がいやされている心地良さを感じるのです。ただし、長湯をすると体内の温度が40℃近くになり風呂酔いします。

気温も40℃前後になると肺がラジエター機能を発揮できずオーバーヒート状態になり、命の危機に晒されます。夏の酷暑の時期に気温が40℃越えると死者が出た事が時々ニュースになります。

 

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3-2-2  アンジオテンシンⅡとブラジキニンはサーモスタット

肺は、平熱を保つ為に、外気温の変化によって血管の太さを変えて血流を調節しています。肺の血管を細くする物質はアンジオテンシンⅡで、血管を太くする物質はブラジキニンです。外気温はまず喉の扁桃腺が感知して、分泌指示を出します。分泌指示に従い、肺の細胞からアンジオテンシンⅡあるいはブラジキニンが肺血管の中に分泌され、肺血管の太さを調節します。この分泌は、外気温に応じて自律的に行われているので、自分自身が気づく事はありません。次表を参考にして下さい。

          322 angiotensin and bradykinin table           

 冬は、少ない血液で血液温度を下げられるので血管を細くして肺の血液を早く通します。夏は、たくさんの血液を肺に入れないと血液温度が下がらないので、血管を太くしてゆっくりと肺の血液を通過させて平熱を維持しています。アンジオテンシンⅡとブラジキニンは肺血管の太さを調節した後、速やかに分解されます。血液中のブラジキニン濃度が半減する時間は17秒位で他の臓器に影響が出る事はほとんどありません。

冬の寒さを感じて肺の血管内でアンジオテンシンⅡを作るときにアンジオテンシン変換酵素(Angiotensin Converting Enzyme   以後ACEと表記)が必要となります。ACEはアンジオテンシンⅡを作ると同時にブラジキニンを壊します。(下図参照)急に寒くなった時に、ACEが速やかに作られれば、血管を細くするアンジオテンシンⅡが作られると同時に、血管を広げるブラジキニンが壊されるので、呼吸器に炎症も起こらず、かぜなども無くなります。

ACE in normal temperature mechanizum

ACEは寒さに応じて作られると考えられますが、分子量約15万の糖蛋白であり、細胞内での合成に少し時間を要します。この時間を要する事が、急に寒くなった冬に、対応が追いつかず、かぜなどが起こる原因です。

注:分子量とは水素の重さを1とした時の物質の重さです。H2Oの分子量は18です。(水素H(原子量1)が2個と酸素O(原子量16)が1個でできているので、1×2 + 16×1 = 18です。)分子量約15万のアンジオテンシン変換酵素は水に比べたら非常に大きな化合物です。

 この事から日常多少寒くてもエアコンに頼らず自力で対応してACEの生合成能力を高めて本格的な冬に備えてなくてはなりません。また、次項「3-2-3平熱メカニズムを強化するフィンランド式サウナ」が効力を発揮します。

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(1)アンジオテンシン変換酵素阻害薬

ACEを阻害するACE阻害薬は血圧を下げる薬として使われています。この薬は、ACEを邪魔することにより、血管を細くするアンジオテンシンⅡの分泌を減らし血圧を下げます。この薬の副作用として、服用者の20~30%に咳(空咳)が見られます。これは、この薬服用の結果、必要なアンジオテンシンⅡが不足し、逆にブラジキニンが多くなって血管が広がり血液成分が血管から染み出すので、咳によって吐き出そうとする人体の防御作用です。空咳は、ブラジキニンが原因でかぜなどが起こることを証明する一例でもあります。

(2)ブラジキニン

ブラジキニンは、痛みや発赤など炎症を起こす物質で、血管を広げた時に血管の細胞間隔も広がりますので、血液中の水分などが血管から染み出し、気化して気化熱を奪って一層血液温度を下げます。気温の変化やエアコンの使用による急な温度変化が起きた時に対応が遅れ呼吸器にブラジキニンが余る(平熱メカニズムの混乱)事があります。最初に温度変化を感じる扁桃腺や喉が痛くなり、赤く腫れます。これがかぜなどの始まりです。さらに過剰に染み出した血液成分を排出するため、鼻汁、たんや咳が出ます。血液成分が咳などで排出できないほどの量になると肺に溜まります。肺炎で肺に水が溜まるのはこの状態です。また、過剰なブラジキニンが脳に流れると頭痛が起きます。涙が出ることもあります。血液が、この平熱のメカニズムの混乱により熱が下らないまま体内を回り出した時が発熱です。 

ブラジキニン作用を下表に整理しました。

              bradykinintable

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3-2-3平熱メカニズムを強化するフィンランド式サウナ

 フィンランドは国連が発表した「世界幸福度ランキング」で、2017年から3年連続で第1位に選ばれた幸福の国です。首都ヘルシンキの年間平均気温は約5℃、平均最高気温が約8℃で、平均最低気温が約1℃です。寒さに耐えるため、平熱のメカニズム(アンジオテンシンⅡとブラジキニンの気温変化に応じた分泌の力)を鍛える必要があります。2000年以上の歴史の中で平熱のメカニズムを鍛える方法として確立したのがフィンランド式サウナです。今ではサウナがフィンランド人の生活の中に入り込んでいるほど盛んになっています。

日本サウナ・スパ協会のホームページには

「フィンランドのサウナ小屋の多くは湖の辺りに建てられていますから、裸になってサウナに入り汗をかいた後、サウナを出ると近くの湖に飛び込んだり、雪の中をころげまわったりします。これを3〜4回繰り返して終了します。」と書かれています。

熱いサウナで十分汗をかいている時は、肺のラジエター機能を最大限発揮するために、ブラジキニンの分泌を増やして肺の血管を広げ、血液をゆっくり流して冷やしています。汗が出切った所で冷たい場所に行くと肺に冷たい空気が入り少しの血液でも温度が下がるので、アンジオテンシンⅡの分泌を増やし肺の血管を細めます。この事を3〜4回繰り返して気温の変化に対応できる体を作ります。

 エアコンを使った日本の日常生活を見ると、熱い夏には冷房を、寒い冬には暖房を使い、暑さ寒さに対応する能力を放棄しているとしか考えられません。平熱メカニズムを強化するためには、エアコンに頼らず暑さ寒さに耐える能力を高めることが必要です。ただし、フィンランド式サウナは、かなり強力な鍛錬法ですから、慣れていない人や高齢者は、急に始めない方が良いと思います。

 

 

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第3-3章 かぜなどの原因は菌・ウイルス・花粉では無い

3-3-1 菌について考える

(1)極寒の地に暮らす人々は、かぜをひかない

極寒の地に暮らすイヌイット族や南極観測隊は、かぜをひかないといわれています。ネット等で調べると、寒いアラスカや南極では菌が生きられない為、かぜをひかないとありました。確かに、菌が活発に動くのは人体の平熱辺りの温度ですから、寒い時は菌の活動は鈍ります。寒い時は、家庭の床や畳などにもほとんどカビが生えません。冷蔵庫で食品を保管するのは、菌による腐敗を低温で防ぐ為です。冬は、菌の活動も低下していますから感染しないはずですが、日本では冬になると、かぜなどにかかる人が多くなります。菌の活力が低い寒い時期にかかる、かぜなどの原因は、菌の感染では無いと考えられます。

(2)菌は人類の長兄・長姉

地球上に生物が発生して38億年と言われています。この38億年の間、様々な試行錯誤を繰り返し、生物が地球の自然に合わせて進化してきました。人類はその進化の、現時点の完成形であると思います。更なる進化も有り得ますので、その進化を妨げないように注意する事が肝心です。

科学雑誌サイエンスにアメリカのモーリーン・A.・オレアリー(Maureen A. O'Leary)博士が2013年、ネズミが全哺乳類の先祖であるとの論文を発表していますが、さらに、生物の進化の過程を遡れば下図の通りで、進化のベクトルは遺伝子をより確実に未来に繋げる方向に向いていると私は考えています。

菌→ 多細胞生物→ 植物・動物→ ネズミ→ チンパンジー → 人間

この様に遺伝子を地球の自然に合せ確実に未来に繋げる様に進化してきたのです。だから人間は地球の自然に合わせて生きていく事が最も確実に生きられる方法と考えられます。エアコンで人工的に調整された環境に頼りすぎると、夏の暑さや冬の寒さへの対応力も削がれます。鉄道や自動車など人間の知恵が作ったものに頼りすぎると、動物の最大の利点である動く機能が徐々に衰え、体を保持する能力にも影響が出て来ます。菌は人類の長兄・長姉であり、このような長兄・長姉を病原性があるとして攻撃するよりも、共に生きる方法を探す方が自然の摂理にかなっているのではないかと思われます。 

(3) 人体の呼吸器は、パスツールのフラスコを越す除菌能力を持つ

下の写真は中学か高校の理科の時間に学んだパスツールの白鳥の首のようなフラスコです。

 pastul fiasco

ネットYahoo画像検索(生命の起源– Wikipedia)からコピーです。

菌は通常、運動能力がないので白鳥の首の様に曲がりくねったガラス管を通過できません。パスツールは、このことを利用して1861年に菌の自然発生を否定しました。

人間の呼吸器を見ると、鼻には鼻毛があり、ホコリなど除去しています。鼻の孔は下から上を向いて縦に2つありますので、少し角度のついた2つの空気の流れが上方に向かい鼻腔内で互いに衝突して乱気流となり、粘膜に全てのホコリなどを衝突させてホコリと菌などを粘着させて取り除き、空気を無菌化します。鼻の先から気管支に至るまで、空気の通り道はすべて粘膜で覆われてトラップの役割を強化しています。

次に、無菌の空気は気管支に入ります。気管支の構造は、下方に降りた後横に曲がって肺に空気を送り込むようなになっています。このように鼻腔以降の空気の流れは、パスツールのフラスコ以上に曲がりくねっています。気管支には繊毛があり粘着したホコリなどを呼吸器の外に排出し、繊毛で排出できないものは、呼吸器全体を使って咳で排出します。口で呼吸したときも、口の中で粘膜に微生物が捕捉されると同時に唾液の作用で殺菌されます。人間は空気を吸っているとはいえ、これだけのトラップと排出機能があれば、ホコリに付着しないと移動出来ない菌が肺に侵入することは困難です。

ホコリや唾液の飛沫が最初に通過する鼻先や口先で、皮膚に傷も無いのに菌に感染して炎症を起こした例は見られません。呼吸器に行くほこりの数よりも、食物と一緒に食道や胃に流れ込むほこりの数のほうがずっと多いのではないかと考えられます。菌が「呼吸器のトラップ及び排出機能」を突破したとしても、それは奇跡に等しいので、近傍の人に伝染することなどあり得ません。「人体は発熱で病原菌を殺菌する」とよく言われますが、発熱で人間の細胞もダメージを受けるので、この考えはおそらく間違いでしょう。

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3-3-2ウイルスについて考える

(1)ウイルスで発熱しない

ウイルスは人体細胞のタンパク質を利用して細胞の中に侵入・増殖して、細胞を破壊すると言われていますが、細胞が破壊されてはブラジキニンを分泌する事はできませんので、人体が発熱することはありません。従って、ウイルス感染で発熱は説明できません。ウイルスは感染した人体細胞(動物に感染した時は動物細胞)の機能及び材料を利用し増殖しますから、自己以外の異物に対抗した免疫もあり得ません。

注:菌感染で発熱するのは、人体細胞表面に病原菌が付着したことを感知して、細胞がブラジキニンを分泌して血管の細胞間隔をあけ免疫細胞を細胞表面の感染部位に送って病原菌を殺すための免疫反応と現在は考えられています。

インフルエンザや新型コロナウイルス肺炎などは通常発熱を伴いますがそれ以外のウイルス感染の病気で、発熱を主な症状とする病気は有りません。エイズ、肝炎、帯状疱疹あるいは一部のがんなどは、ウイルスに起因するといわれていますが、これらの病気はいずれも、免疫異常、倦怠感、皮膚症状、痛みなどが病気の主な症状で発熱がある場合も付随的でしかありません。

(2) ウイルスが、地球の生命の繁栄を築いた

ウイルスは、細胞から離れると増殖できませんので、飛沫や埃に付着して体外に頻繁に出る可能性は低く、増殖できない環境に沢山集まる事も、好んでとどまる事もありません。従って人間や動物が、環境にあるウイルスに感染する可能性は低いと考えられます。ウイルスは細胞の中でしか増殖できないので、自分の細胞がなぜウイルスを発生させたか考えたり、調査したりしなくてはなりません。

人体は細胞の集まりです。細胞の最小単位で生きているのが、細菌です。カビは少し進化して複数の細胞が集まっている事があります。生物はカビから順次植物・動物へと進化して来ましたので、カビから人類を含む動物まで細胞の形はほとんど同じで、表題1の項目「1-3-1遺伝子の突然変異について」の細胞の模式図(下図参照)の形を維持しています。

 outline of cell

普通の細胞は、60℃の熱に30分ほどさらされると死んでしまいますが、カビは少し進化しているので生存環境が悪化すると、遺伝子を幕で包んだ胞子を作って生き延びます。カビが胞子になると120℃の熱に20分間さらさないと完全には死滅しませんので退治が難しいのです。カビから進化した人間の細胞も、同様に生き延びる方法があっても不思議ではありません。

人体の細胞は、発熱などのストレスがかかるとストレス顆粒を細胞内に作ることが知られています。ストレス顆粒は、核酸(遺伝子)とタンパク質の集合体です。自分独自の考えですが、発熱の熱ストレスにより作られたストレス顆粒自体がウイルスの原型で、ストレス顆粒が膜に包まれるとウイルスになるのではないかと考えています。ウイルスについては表題1の項目「1-3-5ウイルスが命を繋ぐ」でも考察しました。

ストレス顆粒を理解していただく為に関係論文を引用します。

「ストレス顆粒(SG)とは、熱や低酸素など様々なストレスを感知した細胞が、一時的にタンパク質の翻訳を停止させ、翻訳停止したmRNAと関連RNA結合タンパク質をストレス回避するための凝集体であると考えられている」

以上着色部は「日本薬学会の機関誌「ファルマシア」2015年1月号の「ウイルスRNAセンサーRLR感染検知とストレス応答 千葉大学真菌医学研究センター感染免疫分野 米山光俊教授」の引用です。

注:翻訳とはRNAがタンパク質を作る事を言います。RNA、mRNAは核酸のことですが、項目1-3-5の注を参照願います。

インフルエンザのウイルス検査では、発症時高熱でも陰性の結果が出て、12〜24時間後にウイルスが増え陽性になった時には熱は下がっている事が多いです。この事から、ウイルス感染で発熱したというより後からウイルスが増殖したと考える方が事実に近いと考えられます。インフルエンザもかぜの延長で、気温の急激な変化により平熱メカニズムが混乱して発熱しストレス顆粒を作り、ウイルスを発生させると考えられます。ウイルスは、発熱の為細胞の生存が危ぶまれた時にストレス顆粒から発生し、細胞の外側に一旦避難して、熱が下がった時に元の細胞に戻って、細胞の遺伝子として働くと考えると考えられます。

30数億年前の地球にまずウイルスが発生して、そのウイルスがよりよく生きる環境を求めて菌(細胞)が作られた可能性が高いのです。そうなると、ウイルスが、我々生物の親となり、親には敬意払い共生を考えなくてはなりません。

人類の遺伝子配列には、何ヶ所もウイルスに感染した形跡がみられるといわれています。生命誕生以来30数億年の間、何の苦難もなく順風満帆に繁栄してきたとはとても考えられません。むしろこの間、地球が燃えそうな暑い時期や、台風のような荒天の時期、或いは全球氷結のような極寒の時期を何度も繰り返したに違いありません。生命は、このような厳しい環境を、ストレス顆粒(=ウイルス)を作りながら乗り越えて生命を繋ぎ、現在の繁栄を築いたと考えるのが的を射ていると思います。

以上から、多くの人が日常的に発症するかぜなどの原因は、ウイルスでは無く平熱メカニズムの混乱と考えられます。

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3-3-3 スギ花粉と花粉症

春に花粉の増加に合わせて、呼吸器や涙腺などが変調をきたす病気を花粉症と言っています。症状は、くしゃみ、鼻水、鼻づまりを中心に、涙が出る事もあります。スギなどの花粉が呼吸器に付着して、アレルギー反応を起こすことにより発症するとされていますが、この原因は、以下の通り再検討が必要です。

花粉症はある年に、突然発症します。その年に急に花粉が増えたわけではありません。花粉は何千年もまえから飛んでいるのに、近年になって花粉症が増加するのが疑問です。ネットの記事などには、都市部の大気汚染により花粉が汚染されアレルギーを起こすとか、輸入木材の増加で昭和初期の植林スギが放置され花粉が増加したとか、都市のアスファルトやコンクリートの建物が花粉を吸収しない為花粉が増加したとの説明がありました。今や、高度成長期の大気汚染は無くなって大気はきれいになっています。花粉の量は江戸時代以前、武蔵野台地辺りは原野で今よりもずっと多いはずなのに、花粉症は現代人に発症しています。 

東京都の花粉症患者実態調査のスギ花粉症の有病率調査結果を以下のグラフにしてみました。

hey fever graph in Tokyo

具体的なデータは以下のとおりです。(単位:%)

hey fever table in Tokyo

花粉症が1980年代から急増して、2017年には50%近い有病率になっており、2人に1人は花粉症です。武蔵野の奥にあるあきる野市は、東京湾沿岸の大田区よりずっとスギ花粉が多いのに、両地域の花粉症の有病率はほとんど差が無ありませんので、花粉の多寡と花粉症は関係ないと思われます。花粉症原因推定についてさらに項目「3-4-4 エアコンの普及」で考察しました。

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第3-4章 かぜなどの原因は、運動不足と栄養不足とエアコンなど

3-4-1運動不足

(1) 子供は風の子

歴史的には、人類も狩猟時代は病気がなく元気に生きていましたが、定住し農耕生活を始めた時代から病気が発生したと言われています。筋力の落ちた老人が、かぜをひきやすいことも運動不足が一因です。現代人も、運動を増やせば、かぜをひかなくなります。

昔「子供は風の子だから、寒くても外で遊びなさい」とよく言われたものです。エアコンの効いた室内でテレビを見たり、ゲームをしている子供よりも、いつも外で走ったり、木登りをしたり、ボール投げをしたり、全身を使って動き回っている子供は、血流が滞ることはなく、かぜをひきにくい体になるでしょう。昔の人の知恵はすごいものです。

(2)車は運動不足の象徴

昭和の時代を知る私にとって、平成令和の時代は本当に便利になりました。昭和初期は、洗濯はタライに洗濯板であり、薪で炊飯したり五右衛門風呂を沸かした思い出もあります。薪割りも懐かしい思い出です。それが今は、ガスや電気器具の目覚ましい発達のお陰で、ボタンを押すだけで洗濯、炊飯、レンジ料理、風呂焚きができる様になりました。これらの便利さは暮らしを楽にしてくれましたが、労働を減らし日常生活の中で自然と体を動かし運動できる機会を無くしてしまいました。

現代人は移動に自転車や自動車あるいは電車などを使っていますので足を使う機会が非常に少なくなっています。車は高速道路の伸延と相まって、日常生活やレジャーになくてはならないものとなりました。高齢者の運転する車の事故が多くなって、私も近いうちに免許返納しなくてはならないと思いつつも、便利さに負けていまだに運転を続けています。(散歩励行の為、運転頻度はだいぶ減りましたが)このように便利な車は移動に足を使う必要がないので運動不足の象徴になります。現代社会の進歩が便利さと速さを追求して「移動に足を使わない事が常識」という非常識に驚かされます。

さらに最近はネット通販や宅配が盛んで、車を使わないどころか、外出もしないで暮らすことができます。運動せず筋肉を使わないと、体内の血流も悪くなり、第3-2章で示した「平熱のメカニズム」がうまく働きません。移動のために足の代わりに乗り物を使うと、必然的に血流が悪くなり病気の引き金になります。かぜなどがはやるのは、交通機関の発展が原因の一つであると思われます。1975〜2010年の35年の間の日本の車保有台数の増加の状況をグラフにしました。

number of cars graf

上のグラフの具体的データは下の表の通りです。

car owner in Japan

車保有台数のデータはネットの「自動車保有台数の推移」からとり、1975年を100とした指数で表しました。

 

この35年間、自動車保有台数がほぼ3倍になっていますので、運動不足も相当進んでいるに違いありません。

運動不足解消には、車の使用を控えて自分の足で移動する事が一番です。

 

(3) 鳥と豚のインフルエンザ

鳥インフルエンザや豚インフルエンザが時々報道されます。鳥インフルエンザは野鳥から養鶏場のニワトリに感染するとされていますが、運動十分な野鳥はウイルスに感染してもインフルエンザを発症しないのです。養鶏場のニワトリは、卵をたくさん産ませるために極端な運動不足であり、急な寒さに平熱のメカニズムが混乱して発熱し、鳥インフルエンザになると思われます。養豚に関しても、柔らかい肉をとるために運動は十分ではなく、その運動不足が豚インフルエンザの原因である可能性があります。

2021年2月16日の朝日新聞「ひと」欄の「畜産動物のアニマルフェア向上を続けて20年の岡田千尋さん」の記事には、「ケージフリー宣言」をする企業が増え、多くのスーパーに「平飼い卵」が並ぶ様になったと書いてありました。この様な事が進めば、鳥や豚のインフルエンザも無くなっていくものと期待します。

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3-4-2栄養不足

(1) ルネ・デュボスも栄養不足を指摘する

ルネ・デュボス(1901-1982)は、フランス生まれの生物学者ですが、米国籍を取得してロックフェラーで活動しました。彼の著書「人間と適応(Man Adapting)」に「健康な状態とか、病気の状態というものは、環境からの挑戦に適応しようと対処する努力に、生物が成功したか失敗したかの表現である」と書かれています。本ホームページでも地球の自然に合わせて暮らす事が健康を維持する上で重要であるとしていますので、彼の意見と合致します。ルネ・デュボスが日本の新聞記者に語った内容を以下着色部に記載します。

「1960年(昭和35年)6月のある日―。当時私(著者:水野肇)は新聞記者をしていて、日本新聞協会派遣の欧米見学に参加していた。この日はニューヨークにいて、ロックフェラー研究所に生物学者のルネ・デュボス博士を訪ねていた。たまたまこの日はデュボス博士の誕生日で、機嫌がよく、みずからバースデーケーキを切り分けて一行の一人一人にすすめてくれた。そして、ケーキが行きわたったとき、「皆さんは日本の科学記者だが、この数年で日本人の結核死亡率が激減している理由はなんだと思うか」と質問してきた。私たちは口々に結核の特効薬であるストレプトマイシン、パス、ヒドラジンなどの開発、あるいは結核検診、そしてツベルクリン反応やBCGなどを結核死の激減の理由に数え上げた。一渡り発言が終わったところで、ルネ・デュボス博士は、「たぶんそういうだろうと思っていた。しかし、皆さんのあげた理由は、ことごとく間違っている。日本の結核死や結核患者が激減した本当の理由は、栄養の改善である。ヨーロッパの英・独・仏の三国の結核が激減したのは、今からいえば、100年くらい前だ。そのころにはストマイもBCGもない。ただ、ヨーロッパ人はそのころから身長が延びはじめている。」と断じた。<中略>デュボス博士は、ストマイを開発したワックスマン博士の高弟で、自身もデュボス培地を発見した人であり、いわば、特効薬(ペニシリン等の抗生物質)の周辺で仕事をしてきた人である。」

上の着色部は、「クスリ社会を生きる エッセンシャル・ドラッグの時代」(水野肇 中公新書)からの引用です。着色部の黒字は私が挿入しました。ルネ・デュボスの立場について、項目「33-7総括」にも記載があります。

このように、ペニシリン開発などに強い影響を及ぼしたルネ・デュボス博士が、日本の結核死や結核患者が激減した本当の理由は、栄養の改善である。と述べているのです。やはりこの言葉は、素直に受け止めるべきと考えます。

 

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(2) 栄養と麻疹(はしか)

麻疹は、ウイルスの感染によって起こる急性熱性発疹性の感染症とされ、咳、鼻水の後、39℃以上の高熱と発疹が出て、1000人に一人が脳炎を起こす病気です。2015年3月27日は過去3年間に日本国内には麻疹ウイルスは存在しないとして、日本が「麻疹排除状態にある」ことを認定しました。

下の着色部は2018年5月18日朝日新聞の神里辰博氏のコラム「はしかの流行で考えるワクチン接種の悩ましさ」の引用です。

「1950年代は日本でも年間数千人の規模で死者が出ていた麻疹だが、急速に患者や犠牲者は減っていく。ただし、その現象は66年のワクチン導入より前から始まっていた。医療史の示すところによれば、一般に医療技術の進展よりも、栄養状態や公衆衛生の改善の方が感染症制圧への寄与は大きかった。麻疹についてもこれは当てはまるだろう。」

この様に、麻疹についても栄養状態の改善が、患者の減少に寄与しています。

 

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(3)亜鉛について

人体は気温の変化に応じて肺の血管の太さを変えて平熱を維持しています。アンジオテンシン変換酵素は、血管を細くするアンジオテンシンⅡを作り、血管を太くするブラジキニンを壊す酵素で、作用の中心に亜鉛(化学記号Zn)を含んでいます。(細部は項目「3-2-2 アンジオテンシンⅡとブラジキニンはサーモスタット」を参照)血管を太くするブラジキニンを作る酵素はアミノペプチダーゼと呼ばれ、やはり亜鉛を含んだ酵素です。

亜鉛は平熱メカニズムになくてはならない体内の金属です。亜鉛は体内で鉄の次に多い金属 (ミネラル)で、100種類以上の亜鉛を含む酵素があると言われていますが、アンジオテンシン変換酵素とアミノペプチダーゼはその中の代表的な2つです。

亜鉛が不足すると、アンジオテンシン変換酵素が作られなくなり、炎症物質であるブラジキニンが相対的に増加して、肺炎が重症化します。味覚異常は典型的な亜鉛欠乏症の症状として知られています。亜鉛が不足すると体内で100種類以上の酵素が働かなくなる為、遺伝的な異常、倦怠感、皮膚炎、脱毛どの様々な不調が起こります。アルコールの代謝にも関与し、汗や尿からも排泄されますので、飲酒が続いたり、運動で汗を沢山流したりした時に亜鉛欠乏の症状が出る事もあります。2020年3月に野球選手が味覚異常を訴え、新型コロナウイルス陽性になったと報道がありました。プロ野球選手が栄養不足とは考えにくいのですが、食事に亜鉛が不足していたか、激しい練習で大量の汗をかき体力を消耗した結果症状が出たと考えられます。

亜鉛は、肉や魚貝類など動物性の食材に多く含まれています。現代は健康やダイエットがブームで、緑黄色野菜や植物繊維が健康に良いと言われていますが、このブームにより飽食の時代にも関わらずミネラル(鉄や亜鉛など)不足になるのでは無いかと考えられます。ミネラルは体内で生合成できませんので食事から摂らなくてはなりません。表題1の「1-4-3鉄の薬は胃腸障害を起こす」に示す通り、人体に一番多いミネラルである鉄はヘム鉄でないと吸収が困難です。亜鉛についても鉄と同じ様に反応性が高いので、蛋白などに包まれた状態が吸収されやすいと推測されます。かぜ等を無くすためには、亜鉛を多く含む肉や魚貝類など動物性の食品も欠かさず食べる事をお勧めします。これらの亜鉛を含む食材を食べても、亜鉛が過剰になることはありませんが、サプリメントなどを継続的に摂取すると胃の障害や免疫障害、神経症状に注意が必要です。

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3-4-3感染症は、運動と栄養の不足が重なって起こる

(1)スペイン風邪(インフルエンザ)パンデミック

パンデミックとは、感染症の世界的・全国的な大流行を言います。パンデミックの例としてよく挙げられるのがスペイン風邪ですが、運動不足と栄養不足が重なった結果と考えられますので、以下に状況を記します。

 第一次世界大戦の末期、1918〜1919年に流行したスペイン風邪は世界で5千万人〜1億人の死亡者を出しました。最も沢山の死者を出したのが、アフリカとインドです。

アフリカではヨーロッパ諸国が侵入する前は、徒歩で狩猟や採集をしていました。ヨーロッパ諸国の侵入後は交通システム(船舶、鉄道、道路)が整備されたため徒歩移動が無くなり運動不足を助長しました。戦時下のアフリカ諸国は、食料の多くがイギリスを始めヨーロッパ諸国に送られ、植民地の戦闘員は食料も満足に摂れませんでした。

インドでは、交通システムの整備のほかに飢饉による栄養不足が起こりました。この時期インドの穀物生産量は1/5に減少し、価格は数倍に高騰しました。重要な戦略物資である穀物はイギリスへ輸出され、栄養不足に拍車がかかりました。

アフリカとインドで死者が多かったのは、交通網が整備されて運動不足になり、戦時下、食糧も不足し栄養不足になったためと思われます。戦争は、戦闘で生命を脅かす以外にも当事国にパンデミックという悲惨な状況を作り出します。

 

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(2) 日本の感染症の推移と抗生物質

次のグラフは、日本国内の、感染症の代表である結核と肺炎合計の死亡率(10万人当たりの死亡者数)および、製造販売が承認された抗生物質の品目数(累計)の推移をグラフにしたものです。

Infections and antibiotics in Japan

抗生物質の品目数については、各年代(10年間)に承認された品目数の合計(累計)で、薬史学雑誌(2)119-130(2015)から取りました。結核と肺炎の死亡率データは国立がん研究センターがん情報サービスから取りました。

上のグラフで結核と肺炎の死亡率は1920年に第一のピークがあります。1918年(大正7年)米の価格高騰で多くの庶民が食料も買えませんでした。庶民が、暴動を起こした米騒動が有名です。産業革命により繊維工業が発達し、貧しい農村の若い女性が女工として出稼ぎに行き、十分な食事も与えられず長時間労働を強いられました。年間20万人も女工が雇われ、年間8万人が病気で故郷に返されたと言われています。長時間の工場労働と運動不足と栄養不足が結核や肺炎などの病気を多発させたと考えられます。

日本の産業革命を支えた女工の状況を「薬の話 山崎幹夫著 中公新書」から以下着色部に抜粋します。

肺結核の死亡率上昇は産業革命による急激な社会環境の変化が原因と考えられている。イギリスの結核死亡率は1780年頃ピークに達し、毎年人口10万人に対して千人以上が結核で死んだ。アメリカは産業革命と都市化がヨーロッパよりも遅れ、結核死亡率のピークが1812〜1830年頃最高に達した。日本の産業革命はさらに遅れて1900年頃繊維産業を中心におこり、その頃結核死亡率もピークを迎えた。

日本の繊維産業を支えた女工たちの寄宿舎は、彼女たちの逃亡を防ぐため、高い煉瓦の塀で囲まれていた。内部は数十室並ぶ合宿形式で、一畳に一人住み、煎餅布団に木の箱枕を使って寝る。夜勤から帰った者は、朝起きて出勤した者の蒲団にもぐり込み、布団はあげられる事がない。

食事の内容は悲惨である。朝は糠味噌の汁に香々(こうこう)二切れ、昼と夜中は空豆か金時豆か馬鈴薯、あるいは水菜漬物、昆布巻、ヒジキなどの一品に香々。夕は焼豆腐か揚豆腐あるいは菜の煮た物、塩鮭(鍋でゆでたものを十匁くらいに切って香々二切れと一緒に皿につける)などのうち一品である。季節のものはなく、カロリーはとても労働する若者のためのものではない。この時代の紡績工場は、やはり結核蔓延の病巣であった。

 第二のピークは1940年頃で、第2次世界大戦の影響で食料が不足した時代です。1945年に終戦を迎え栄養状態が回復すると共にその死亡率も減少しました。

麻疹の流行、スペイン風邪のパンデミック、日本の大正から昭和の初期にかけての結核と肺炎の多発の時代背景を考えると、感染症といわれる病気の流行はいずれも食糧難そして交通網が整備された時代に発生しています。

1940年代から抗生物質の使用が始まりました。最初に日本で製造販売が承認された抗生物質は無定形ペニシリン(1947年)他2品目で一般の人の病気治療に使われたのは1950年以降と考えられます。前のグラフで示した通り、抗生物質の品目が増えるに従って、結核と肺炎の死亡率が増加しているのですから、菌を殺す抗生物質の増加が感染症の治療に貢献しているとは考えにくく、菌が感染症の原因で無い事を示唆するグラフとなりました。

 

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3-4-4 エアコンの普及

(1)エアコンは急な温度変化を生み、体温調節能力を削ぐ

「3-2-1 人体を車に例えれば、心臓はエンジンで肺はラジエター」の項で示した通り、人体は平熱維持のため、肺の血流量を微妙に調整し、季節に応じて夏は夏の体が、冬は冬の体ができます。例えば夏に気温20℃の日が来ると寒く感じ、上着を一枚余分に着用したくなります。でも冬に気温20℃の日が来ると上着を脱いで薄着にならざるを得ません。この様に同じ20℃でも夏と冬の体が違うので温度感覚も異なるのです。こんな中、夏はエアコンで部屋の温度を下げ、冬は部屋の温度を上げると体の機能は混乱します。人体の機能は、自然の温度変化には対応できても、エアコンという人工の急な温度変化に対応することは困難です。

エアコンを多用した快適な暮らしは、人体の暑さ寒さに耐える能力を削ぐ事が「3-2-3平熱メカニズムを強化するフィンランド式サウナ」の項目を読んで頂ければ解ります。

(2) 花粉症とエアコン

現代の花粉症は、寒い冬から春に向かって増えることから、温度の変化に注意を払う必要があります。エアコン出荷台数の推移をグラフにすると以下の通りで、エアコンの出荷は1980年代から急増しています。

air conditioner graph

グラフに使ったデータは次表の通りです。

air conditioner table

データは日本冷凍空調工業会のホームページの「家庭用(ルーム)エアコンの国内出荷台数の推移」から取得し1975年のエアコンの出荷台数を100として、指数で表しました。

花粉症の増加時期については以下のとおりです。

日本では1961年にブタクサ花粉症、1964年にスギ花粉症患者が報告され、1980年代に入ってから猛烈なスピードで花粉症患者数は増加しました(特にスギ花粉症)

上の着色部はネット「これで解決!花粉症治療と症状別対策(http://www.kafun-taisaku1.com/)」の引用です。

1980年代に花粉症患者が急増したことは、項目「3-3-3スギ花粉と花粉症」の東京都のデータや新聞・テレビで報道される花粉症患者数の動向と一致します。花粉症は花粉の多寡と関係ないので花粉が原因とも思えません。春先に花粉症が多いことから、冬から春にかけた気温変化に平熱のメカニズムが追いつかない事が花粉症の原因の可能性が高いのです。特に最近は温暖化が進み、春が早くなっているので気温の上昇速度も早まり一層温度変化への対応も厳しくなっていると思います。

エアコン増加と、花粉症患者の増加は、時期が一致していることから、エアコン使用が増えて日本人の温度変化に対応する能力が削がれて花粉症が増えたと考えます。

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第3-5章 肺炎とCOPDの原因の考察

COPDとは慢性閉塞性肺疾患の事です。最近、肺炎とCOPDが増加しているとよく話題になりますので、以下の通り調査しました。

3-5-1肺炎とCOPDの原因は、菌や喫煙や大気汚染ではない

(1) 肺炎

肺炎とは肺の中の肺胞に菌やウイルスが感染して炎症を起こす病気です。細菌が原因の「細菌性肺炎」とウイルスが原因の「ウイルス性肺炎」があります。ふつうは風邪やインフルエンザ、上気道炎が続いた後などにおこることが多いようです。

上の着色部は、からだのしくみ辞典(浅野伍郎監修、成美堂出版)」からの引用です。

菌やウイルスが原因で肺炎が起こるというのは、現在の医学常識であろうと考えられますが、「3-3−1(3)呼吸器は、パスツールのフラスコを越す除菌能力を持つ」で見たように、菌もウイルスも肺に届かないのでこの原因は誤りでしょう。最近の肺炎増加は耐性菌の増加に原因があるといわれていますが、耐性菌増加に関する定量的なデータは見当たりません。

(2)COPD

COPDとは肺気腫、慢性気管支炎と末梢気道病変など慢性の気道閉塞を特徴とする閉塞性呼吸器疾患の総称である。喫煙、大気汚染、呼吸器感染、粉塵やガス暴露、遺伝的要因などが原因となる。近年、患者数(特に高齢者)が増加し、その90%は喫煙による。

上の着色部は、「NEW薬理学改訂第6版(田中千賀子/加藤隆一編集、南江堂)」からの引用。

上のCOPDの説明が現在の医学常識であろうと考えられますが、「JT全国喫煙者率調査」のデータを見れば、次ページのグラフとおり明らかに喫煙者率は低下しているにも関わらず、喫煙を筆頭原因に挙げるのは間違いでしょう。

 smoker trend graph

具体的なデータは以下のとおりです。

smoker trend table

上表は男女の数値を平均して1975年のデータを100とした指数 

COPDの第二の原因に挙げられている大気汚染に関しても以下の通りです。

1972年には四日市公害裁判の判決が出され、大気汚染と健康被害に因果関係があると判定されました。そして、1973年には、公害健康被害補償法が制定されました。しかし、1986年4月中央公害対策審議会専門委員会の報告として、「昭和30~40年代においては、日本の一部地域において慢性閉塞性肺疾患(COPD)について大気汚染レベルの高い地域の有症率の過剰をもって主として大気汚染による影響と考え得る状況にあった。これに対し、現在の大気汚染の慢性閉塞性肺疾患に対する影響はこれと同様の物とは考えられなかった。」と記載されています。そして、公害健康被害補償法は、1987年に改正され、翌1988年には大気汚染に係る指定地域(旧第一種地域)はすべて解除されました。

上の着色部は「独立行政法人 環境再生保全機構のホームページ」の抜粋引用。

COPDの原因とされる大気汚染は1980年代に解決済みです。現在は二酸化酸素のような、地球温暖化に係わる大気汚染が問題になる時代です。それにもかかわらず増加しているCOPDの原因は別にあると考えられます。

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3-5-2 肺炎とCOPDの原因は同じ

肺炎とCOPDによる死亡率をグラフで示すと以下の通りです。

          lungdesescopd

グラフの死亡率データは下表の通りです。

copd  pneumonia table

データは「厚生労働省の人口動態調査結果の概要 年次別に見た死因簡単分類・性別死亡数及び率(人口10万対)」を1975年を100とした指数です。1975年から1990年までのCOPDによる死亡率は「慢性気管支炎及び肺気腫」の死亡率をあてました。

グラフを見ると、肺炎の死亡率とCOPDの死亡率の増加傾向は同じです。現在の医学常識では、原因の一方は細菌等による感染症で、他方は環境汚染による肺の障害となっていますが、異なる原因の病気が、同じ増加率をたどることは無いので、両者は同じ原因としか考えられません。

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第3-6章 かぜなどのまとめ

肺炎とCOPDの各々の死亡率とエアコンや車の出荷台数のグラフを下図の通り重ねてみました。

pneumonia copd and air-conditioner car

上のグラフは「3-4-1(2)車は運動不足の象徴」の車保有台数と「3-4-4(2)花粉症とエアコン」のエアコン出荷台数、「3-5-2肺炎とCOPDの原因は同じ」で見た肺炎死亡率を重ねて描きました。

このグラフを見ると、肺炎とCOPDの各々の死亡率及びはいずれも1980年代から上昇しており、同時期にエアコンや車の出荷が増加し始めたことが解ります。また今まで見てきた通り、花粉症の患者数及び肺炎と結核合計の死亡率も1980年代から増加していますので、これらの原因は車による運動不足とエアコンによる温度変化が関係しているに違いありません。

車の増加は運動不足の増加を示し、エアコンの普及は温度変化の拡大を示します。車とエアコンは、第3-2章で説明した平熱メカニズムの不調を引き起こします。体温調節(平熱維持)はブラジキニン及びアンジオテンシンⅡの分泌調節で行われていますが、かぜなどの症状は平熱のメカニズム不調に伴いブラジキニン過剰が原因の炎症と考えられます。なお、ブラジキニンは炎症起因物質として知られています。

以上の関係を以下の通り相関図にしました

[相関図]

correlation chart of respiratory disease

平熱のメカニズム不調を正常化する為には、第3-1章に示す運動、エアコン停止及び栄養摂取が役立ちます。高血圧などの持病を持つ人が重症化を避けるためには、アンジオテンシン変換酵素阻害薬の停止又は変更を医師と相談する事が望まれます。

以上から、日常的に外に出て日光を浴びて散歩して、肉や魚貝類の栄養をしっかり摂る事が、かぜなどの病気にならない秘訣です。

カゼなど呼吸器関係の病気の対策を改めてまとめると以下の通りです。

conclusion for respiratory disease

 

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第3-7章 熱中症と低体温症

3-7-1 熱中症の概要

(1)熱中症の分類と死亡者数

夏になると熱中症が話題になります。熱中症は高温環境下で、血液温度が平熱(36℃前後)以上に高くなり酵素の活動が鈍り、次表の様な体調不良が起こる病気です。平熱は人体の酵素が一番活発に活動できる温度です。血液温度が上がると酵素の活動が鈍り血液中の酸素濃度も低下しますので、息切れや意識障害などが起きる事もあります。熱中症の症状は次表の通り分類されています。

hyperthermia grade

(日本救急医学会分類2015より)

 

東京都23区の過去3年間の6〜9月の熱中症死亡者数は以下表の通りで、ほとんどが60歳以上の高齢者です。

                                                     (単位:人)hyperthermia

(東京都監察医務院の報告による)

 

(2)対策

暑さで血液温度が高くなった時には、汗をかき血液の熱を下げる事が重要です。熱中症の対策として、涼しい場所に移動して、軽く風を体に当て玉の汗になる前に気化した汗(気体の汗=水蒸気)を飛ばし、次の発汗(気化)を促進する事が一番です。皮膚表面に吹き出した玉の汗は、気化した汗が水になった物で体温を下げる効果はありません。そのままにして置くと気化して皮膚の温度を必要以上に下げ、汗腺を閉じてしまいますので血液温度が下がりません。玉の汗は、なるべく早く拭き取って、次の汗が出易くしなくてはなりません。

エアコンの効いた場所など、あまり寒い環境に移動すると汗腺が閉じてしまい、発汗ができなくなります。適度な温度で発汗できる程度が最適です。発汗を促す為にこまめに水分をとり、玉の汗になる前にタオルなどで拭うか、そよ風で吹き飛ばす事が重要です。人体細胞は平熱(36℃前後)が最も活発に働くので、大量の汗蒸しタオルで拭うか、42℃前後の風呂やシャワーが発汗を促すのに好都合です。

体表面が暑くても、深部温度はそれほど高くない事が多いので、血液循環を促進すれば体表面の温度が低下します。血液循環を促進させるためには手足を動かすなど軽運動がおすすめです。あまり強い運動は筋肉が発熱しますので逆効果になりますから注意が必要です。

  

(3)熱中症予防の日常配慮

散歩は、気温や湿度に気をつけて、帽子をかぶったり、日傘をさすことで直射日光を避け、なるべく日かげで歩いたりする事配慮が望まれます。出かける時は水筒などを持ち、喉の渇きを感じたらすぐ水分補給して、無理をしないようにこまめな休憩も必要です。

屋内の場合は、日差しを遮ったり、風通しを良くすることで、気温や湿度の上昇を防げます。バランスのよい食事や運動を心がけ、しっかり睡眠をとり、熱中症にかかりにくい体づくりをすることも大切です。

高齢者は血液の循環が必ずしも円滑でなく、高温環境下で平熱を維持できず血液温度が上がり易いので特に上に述べた日常配慮を徹底する事が望まれます。

(4)睡眠中の対策

睡眠中は体の動きが低下し血液もゆっくり流れていますので、室温の変化に合わせた体温調節が難しくなります。特に高齢者は基礎代謝が低下していますので、体温維持に注意が必要です。

若い人はエアコンつけて寝込んでも大きな問題はないと思いますが、高齢者は、エアコンで部屋の温度を下げた後、エアコンを停止するか、切りタイマーを活用して眠りにつくのが良いと思います。睡眠中は軽い布団や毛布などで体に直接当たる風を遮る事をお勧めします。また、血流促進のため、容易に寝返りできる様な配慮が必要です。寝付きを良くするのには、通気性や吸水性の良い寝具を使い、日中に散歩やラジオ体操などで血液循環を促進しておく事も大事だと思います。 

3-7-2 エアコンによる低体温症

夏にエアコンつけたまま眠って、朝に喉の痛みを多くの人が経験していると思います。これは、エアコンの冷気で体が冷えて喉にブラジキニンが余るために起こる痛みです。(詳細は「3-2-2アンジオテンシンⅡとブラジキニンはサーモスタット」参照)

人体は、夏に血管を広げ放熱し易くし、冬は血管を縮めて熱が逃げない様にしています。夏に向かっていく時、体内ではブラジキニンの分泌を徐々に増やし血管を広げています。夏向きの体になった所に、エアコンの使用で開いた血管が急に冷やされると、ブラジキニンが余って喉の痛みが出たり、咳や鼻水が出たりします。(ブラジキニンは炎症物質です。)エアコンの効いた部屋に出入りを繰り返していると、急な温度変化に対応できずに、手足の冷えや夏バテやクーラー病も出てきます。

エアコンを使い過ぎると凍死することもあります。凍死とは、低体温によって死亡する事を言います。低体温とは深部体温(直腸温)が35℃以下になった状態をいます。

直腸温が34〜35℃になると中枢の体温調節機能が失われ始め、直腸温32℃以下では、震えが止まり、意識障害が始まる。この状態で放置すれば回復不能で死(凍死)に至る。

以上着色部シンプル生理学改訂第7版 貴邑冨久子 根来英雄共著からの引用です。

血液循環が円滑であれば、局所の体温低下が全身に分散され、心臓の発熱で平熱が保てますので、症状が軽く済みます。軽く体を動かす事が血流を促進して凍死を避ける為に有効ですが、寝ている時は、体も動かないので血流もゆっくりしています。夏、寝ていても汗をかく様な時に、冷気を直接皮膚に当てると、皮膚上の汗が気化してエアコン設定温度よりもさらに皮膚温度を下げ低体温の危険が増します。

凍死しない為に、寝るときは切りタイマーを活用してできるだけエアコンの短時間利用が望まれます。扇風機でも直接皮膚に風邪を当てると気化熱を奪われ、低体温に陥る事がありので注意が必要です。暑くて眠れない夜は、眠る前に扇風機の風を浴びながら軽くラジオ体操するなど、起きているうちに血行促進とクールダウンをする事がお勧めです。特に高齢者は、元々血液循環が円滑でないので余計にエアコンの使用に注意が必要です。

 

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第3-8章 経歴と参考文献

2015.1.1 ホームページ立ち上げ

第二章 「かぜ」の生化学記述には、「NEW薬理学 改訂第6版 南江堂 編集 田中千賀子/加藤隆一」を参考にした。

2015.2.10 「8.寒くても呼吸しないと死んでしまう」の項目に、補足事項を加えた。

      インフルエンザに関する考察を加えた。

2015.3.4  「第四章 インフルエンザに関する考察」 を追記した。

「ファルマシア」2015年1月号「ウイルスRNAセンサーRLR感染検知とストレス応答」千葉大学真菌医学研究センター感染免疫分野 米山光俊教授の論文を参考にした。      「ホームページの経歴と参考文献」の項目を第五章とした

2015.10.9 花粉症の考察を挿入し、全体を再編集した。

参考書籍:花粉症のすべてがわかる本(梅田 悦生 著、時事通信社)

2015.11.23 肺炎、COPD、喘息に関する事項を記載した。かぜの治療の項目を追記した。その他全体に字句、章建てを変更した。

参考書籍:「NEW薬理学 改訂第6版 南江堂 編集 田中千賀子/加藤隆一」、「からだのしくみ辞典(浅野伍郎監修、成美堂出版)」

2015.11.27 3-2ウイルスとストレス顆粒の項に、インターネットで調べたウイルス顆粒の研究論文を追加した。

2015.11.29 1-2項に「簡易型ラジオ体操」の言葉を入れ、寝る前の体操を追加した。

2016.7.1  誤字を修正した。

2016.7.14    「2-2-2 肺はラジエター」の項目の温度表現を36~37℃、40~41℃と幅を持たせた。

2016.11.15 項目「2‐2‐1」に温度によってヘモグロビンと酸素の結合力が異なることを記載した。

2017.1.6  冒頭の概要説明文を整理した。

2017.1.12 グラフデータの表を画像に変更した。

2017.1.25 表題に「エアコンを止めて、」を挿入した。

2017.3.23  表題の表現を「治す」から「無くす」に変更した。

2017.4.5   項目5-3のグラフデサインを改善した

2017.12.27  冒頭の概要の字句変更(二足歩行→運動不足、上半身→呼吸器周辺、等)及び第4章の字句変更(無理→真実)

2018.1.8   項目3-1の表題を「インフルエンザの原因はウイルスでは無い」とした。

2018.1.17  第1章 かぜ等の対策に、ジョギングなども入れ、全面的に表現を改めた。

2018.1.18  第3章 項目3-3(鳥インフルエンザ)、と3-4(結論)の内容を整備した。

2018.3.8  「2−2−2 肺はラジエター」の項に 水冷エンジンの画像を挿入して、内容を整備した。

2018.3.15  冒頭の2行表現を改善した。

2018.3.23  標題を変更した。

2018.4.12  冒頭の概要の表現を微調整した。内容に変更は無い。

2019.4.19  第1章を整理した。内容に変更は無い。

2019.4.19  第2〜3章を大幅に整理した。

2019.8.5 かぜ等の原因の一つに亜鉛の不足を入れ、日本の感染症と抗生物質のグラフを入れ、そして、運動不足の象徴として自動車の登録台数のデータを入れて全面的に書き改めた。

2019.8.19 「病気を無くすホームページ 表題3」の文字を冒頭に入れた。

2020.2.21  第5章4 に犬の散歩について追記した。

2020.3.4  第2章1 に露天風呂の写真を挿入した。

2020.6.22   平熱を37℃から36℃に変更した

2020.6.23   第2章を大幅に整理し、2−6としてフィンランド式サウナの項を追加した。

2020.7.2   項目2-6 の表現を少し修正した。

2021.4.12 項目2ー2エンジンと体の機能対比表を変更した。(サーモスタットを加えた)

2021.4.15 項目2ー2エンジンと体の機能対比図を変更した。(緑枠説明付加)

2021.5.20  病気を無くす本(改訂版)に合わせ、様式を全面改訂した。喘息の項目を削除して熱中症の項目を入れた以外に、データ及び結論に変化は無い。

2021.7.20〜9.7  全面的に再推敲した。字句を修正した以外内容の変更はない。

2022.6.29〜9.21  全面的に再推敲した。字句を修正した以外内容の変更はない。

2024.4.5  3-2-1に平熱メカニズムの図とQAの図を挿入した

2024.4.8  3-2-1に平熱メカニズムのエンジンの図を更新した

2024.4.12  3-4-3の抗生物質と感染症のグラフを更新した

2024.4.16  3-2-2に人体サーモスタットのACEに関する図を挿入した

2024.4.19  3-6 章に感染症等の相関図を挿入した

2024.4.27  3-6 章に結論の表を挿入した

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 以上

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